月夜の杜

月のあかりの下、獣たちの気配。
ふれると、鹿が顔を上げます
杜について

日が沈むと、開く庭。

月夜の杜は、夜にだけ開く架空の庭園です。日が落ちて人の声が消えると、草原に鹿が降りてきて、丘の上を狐が駆け、月のあかりの中で兎が跳ねはじめます。ここは、そんな獣たちだけの時間を、そっと覗くための場所。

杜に暮らす獣たちは、みなプログラムで描かれた影法師。それでも足音をしのばせて眺めていると、たしかに息づかいが聞こえるような——そんな庭を目指してつくりました。どうぞ、ゆっくり歩いていってください。

その一

鹿

しか

杜のいちばん広い草原には、夜ごと鹿の群れが降りてきます。角のある牡鹿を先頭に、うつむいて草を食み、ときおり思い出したように顔を上げて耳をすませます。物音をたてると、いっせいにこちらを向きますから、どうぞ静かに。

広の原 ─ ふれると鹿が耳をすませます
その二

きつね

星のよく見える丘は、狐の通り道です。太い尾を揺らしながら軽い足どりで駆けていき、ふと立ち止まっては、地面に鼻を寄せて夜のにおいを確かめます。親狐のうしろを、小さな子狐がついていくこともあります。

星見の丘 ─ 親子の通り道
その三

うさぎ

月がいちばん高くのぼるころ、奥の野原は兎たちのものになります。長い耳をぴんと立てて、跳ねては止まり、止まってはまた跳ねる。せわしないようで、どこかのんびりした夜の遊びです。月に近い獣だと、昔の人は言いました。

月見の野 ─ ふれると兎が跳ねます
おとずれる

ご案内

開園時間
日暮れから夜明けまで(満月の夜がいちばん賑わいます)
所在地
このページのなか、どこまでも
入園料
無料(静けさをひとつ、お持ちください)
お願い
獣たちは描かれたものですが、驚かさないように。